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トランプ氏の関税発言でビットコイン下落、ゴールドは逆行高
── しかし実態は「利確の口実」だった可能性が高い
📉 ビットコインが急落、トリガーはトランプ発言
5月23日、トランプ前大統領が「EU製品に対して関税50%を課す」と発言したことを受け、ビットコイン(BTC)は一時▲3%超の急落。
一方、安全資産とされるゴールド(XAUUSD)は逆行高となり、市場は一時的にリスクオフムードに包まれました。
🔍 しかし…主因は「先物ポジションの利確」
しかし本質的には、トランプ発言は先物市場に過熱していたロングポジションの利確を誘発する「きっかけ」に過ぎなかった可能性が高いことがある程度判明しています。
✅ 建玉(Open Interest)は過去最高水準
- 5月23日時点のBTC先物建玉は800億ドル超で過去最高水準
- 価格下落と同時に建玉が減少=利確によるポジション解消の動き
✅ 高水準の資金調達率
- BinanceのFunding Rateは0.03%(年率10%以上)とロング過熱状態
- 調整局面では手数料負担が大きく、利確の動機が強まる
✅ 清算(Liquidation)は限定的
- 過去の急落時と比べて清算規模は小さく、パニック売りではなく静かな利確が中心
🧭 今回の下落の本質と今後の展望
市場心理としては「ネガティブなヘッドライン(=関税発言)」が出たことで、利益確定の動機付けが高まったタイミングだったと解釈できます。
つまり今回の急落は:
- 投機筋による先物ポジション調整
- 過熱相場における健全な押し目形成
- 本格的なリスクオフ相場の始まりではない
と見るのが妥当です。
✅ 編集後記
地政学的発言やマクロ要因がそのまま価格変動の要因と見られがちですが、実際は市場のポジション状況との掛け算で動いているのが暗号資産市場の本質です。
今後も、ファンダメンタルとポジションデータの両面から相場を見ていく姿勢が重要です。
🔗 参考データ元:
- CoinGlass – BTC先物建玉
- CoinGlass Funding Rate一覧:coinglass
- CoinDesk – 市場レポート
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