2025年5月15日、暗号資産業界最大級のカンファレンス「Consensus 2025」の2日目がトロントで開催されました。AI、Web3、金融規制、ゲーム領域など、次世代インターネット経済の中核をなすテーマに関する注目セッションが目白押し。この記事では、そのハイライトをわかりやすくまとめます。
1. AIとWeb3の融合:構造化されたWebの未来
「AI Summit」では、分散型インターネットとAIの連携による“Semantic Web(意味のあるWeb)”構築が議論されました。AIがブロックチェーンデータを意味付けし、信頼性の高いオープンデータ基盤を構築する未来像が提示され、“AI×Web3”は今後の中核テーマであることが明確に。
- キーワード:AI×Web3、分散型AI、Semantic Web、知識グラフ、オープンデータ
2. 金融規制とステーブルコイン政策の展開
政策セッションでは、米国議会で進行中の**GENIUS法案(ステーブルコイン規制案)**を中心に、世界各国のデジタル資産規制の最新状況が共有されました。
SECやCFTCなど各規制機関の立場や、中央銀行デジタル通貨(CBDC)との競合関係も議論の焦点に。
- 注目ポイント:
- ステーブルコイン発行体への厳格なライセンス制導入
- 米ドル連動型ステーブルコインの国際競争力強化
- 規制とイノベーションのバランス
3. 分散型ゲーム経済の進化:オンチェーンゲームの新潮流
「Gaming & Metaverse」セッションでは、オンチェーンゲームのプレイ体験と収益モデルが進化していることが明らかに。NFTとスマートコントラクトを活用し、ユーザー主導で経済が動く仕組みが支持を集めています。
- 事例紹介:
- プレイヤーが開発や経済設計に関与できる「モジュラー型ゲーム」
- IP(知的財産)とトークンエコノミーの融合
4. リーダー達のビジョン:実務家と起業家の交差点
2日目には、以下のような業界キーパーソンたちが登壇し、分散型社会とAIの未来像について発信しました。
- Muneeb Ali(Stacks共同創業者)
→ ビットコインレイヤー2ソリューションの重要性を強調。 - Kara Calvert(Coinbase 政策責任者)
→ 米規制への対応と、政策側との対話の必要性を語る。 - Emily Parker(CoinDesk)
→ Web3とAIがもたらす「社会的再構築」の視点を提示。
まとめ:分散型の未来は“AIが意味を与える時代”へ
Consensus 2025の2日目は、単なる技術発展を超えて「意味を持つデータ」や「人間中心の分散システム」という思想的な深化が感じられる一日でした。
- 注目キーワード:AI×Web3、Semantic Web、ステーブルコイン規制、分散型ゲーム、規制の未来
これらの動向は、今後の暗号資産市場やWeb3経済に大きなインパクトを与える可能性があります。特に、AIがWeb3を「より使いやすく、意味あるものにする」という構造変化は要注目です。
最新の暗号資産・Web3動向を押さえたい方は、Consensus 2025 3日目レポートにもぜひご注目ください。
公式動画はこちらから
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