2025年5月現在、米国で注目を集めている**ステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」**が、ついに上院で最終採決に進む見通しとなりました。本記事では、その最新動向と法案の重要性、今後の流れについて詳しく解説します。
目次
GENIUS法案とは?
「GENIUS法案(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)」は、米国でステーブルコイン(法定通貨に連動した暗号資産)の規制枠組みを定める初の包括的な法律案です。
主な目的は以下の通り:
- 発行者に対する登録・準備資産の義務化
- 消費者保護(返金義務、誤認防止など)
- 技術革新の促進と金融安定性の両立
この法案が成立すれば、米国内でのステーブルコインの透明性・信頼性が大きく向上すると期待されています。
GENIUS法案の内容を深堀りした記事はこちらから
あわせて読みたい


【米国発】ステーブルコイン規制「GENIUS法案」可決の可能性と、その重要性
米国上院で注目されている暗号資産規制「GENIUS法案」が、2025年5月26日(メモリアルデー)までに採決される可能性が出てきました。共和党のシンシア・ルミス上院議員、...
最新の進捗状況(2025年5月20日時点)
- ✅ 5月19日:米上院で「討論終結動議(クロージャー)」が賛成66票 / 反対32票で可決
- 🔜 これにより、上院本会議での最終採決が可能な状態に(今週中にも行われる可能性あり)
- ⚠️ まだ正式な可決・成立はしていません
今後の流れ
フェーズ | 状況 |
---|---|
上院での最終採決 | ✔ 討論終結、採決へ進行中 |
下院での審議・採決 | 未了(可決が必要) |
大統領の署名 | 両院可決後に必要 |
法案が成立するためには、今後「下院での可決」→「大統領の署名」が必要です。
なぜこの法案が重要なのか?
✔ 規制の明確化による安定市場の実現
米国ではこれまで、ステーブルコインの扱いに明確なルールがなく、発行者や取引所が法的グレーゾーンで活動していました。GENIUS法案により、統一的かつ透明なルールが設けられることになります。
✔ イノベーションと安全性の両立
法案には「プリンシプルベース(原則主義)」の考え方が反映されており、画一的な禁止ではなく、技術的多様性と消費者保護を両立する枠組みとなっています。
✔ グローバル競争力への影響
EUではすでにMiCA(ミカ)規制が施行されており、米国の出遅れが懸念されてきました。GENIUS法案が成立すれば、米国が再び暗号資産政策で主導権を握る可能性があります。
まとめ
- GENIUS法案は、ステーブルコインの明確な規制を目指す米国初の包括的法案
- 現在、上院では最終採決の直前段階
- 成立には下院の可決と大統領の署名が必要
- 成立すれば、米国の暗号資産市場に大きな影響を与える可能性あり
コメント