はじめに
XRP(リップル社)は、長年にわたって米証券取引委員会(SEC)と法廷で争ってきました。SECはXRPを証券とみなし、違法に販売されたと主張。一方でリップル社はこれを否定し、激しく争ってきたのは周知のとおりです。
しかし今回、XRP側が控訴を取り下げたことで、SECとの訴訟が正式に終了し、この長い法廷闘争にようやく終止符が打たれました。これにより、XRPの未来にかかっていた大きな足枷が外れ、ポジティブな材料として市場に受け止められています。
XRP訴訟終了の意味
今回の訴訟終了は、XRPにとって非常に大きな転機です。
- 規制リスクの大幅な低下
訴訟継続中は「XRPは規制当局から違法と判断されるかもしれない」という不安が常に付きまとっており、機関投資家を中心に参入をためらう声が多くありました。それが訴訟の確定で一気に払拭されます。 - 米国での流動性回復
多くの米国取引所がXRPの取り扱いを一時停止・縮小していましたが、今後は復帰や上場再開の動きが活発化する可能性があります。 - 企業提携やパートナーシップの加速
規制面の不透明さが解消されることで、XRPのブロックチェーン技術を活用したサービス連携がより広がりやすくなると期待されています。
中長期の成長に向けたポジティブ要素
この訴訟問題は、XRPにとって単なる短期材料ではなく、本来の成長ポテンシャルを取り戻す意味で非常に重要です。
- 本来の使命に集中できる
XRPはそもそも、国際送金や決済インフラの効率化を目的としたプロジェクトです。訴訟対応という大きな経営負担が消えたことで、その本業にリソースを集中できるのは大きな追い風です。 - パートナー企業・金融機関の再評価
規制リスクがなくなれば、国際的な金融機関との新規提携も加速しやすくなります。今まで敬遠していた大手パートナーの再参入が現実味を帯びてくるでしょう。 - 中長期的な信頼度アップ
長期的にみれば「規制問題を乗り越えた」という実績がブランド力を高め、世界の金融市場における信用度向上につながるはずです。
テクニカル分析でも重要局面
XRP/USDの週足チャートを見ていきます。

2021年の赤丸部高値1.95がサポートラインとして機能しており、年初につけた3.38を頂点にディセトラを形成しています。一般的には下落示唆とされるディセトラですが、今回は騙しで上昇トレンド再開となる可能性が高いと分析しています。詳細は日足チャートにて

1.95のサポートラインを2度下抜けを試しましたが、下ひげ反発となりディセトラ内に戻っています。さらに赤チャネルラインの上抜けを4度試していますが、こちらも上ひげとなり価格を押さえつけられています。
移動平均線の密集からもわかる通り、どちらかにブレイクする機運が高まっていることを示唆し、ビットコインのポジティブファンダが続いていることや、FRB議長のハト派人事の思惑からの利下げ期待により、上ブレイクの可能性がかなり高いと判断しています。

まとめ
XRPにとってSECとの訴訟問題は長年の重荷でしたが、控訴取り下げにより訴訟が正式に終了し、規制面での不安が大きく払拭されました。これからは国際送金インフラとしての本来の使命に集中できる環境が整い、中長期の成長路線が鮮明になっていくと期待されます。
投資家としては短期的なボラティリティに惑わされず、中長期の視野でXRPのポテンシャルを再評価するタイミングと言えるでしょう。
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